Meta Quest 3の可能性を“全身”で楽しむために
Meta Quest 3は、スタンドアロンで手軽に高品質なVR体験ができるデバイスとして人気を集めています。しかし、VRChatやVRダンス、モーションキャプチャなど“全身の動き”を必要とする用途では、標準のトラッキング機能だけでは不十分。そこで活躍するのが「外部トラッカー」です。
本記事では、Meta Quest 3に対応したおすすめの外部トラッカーを5種類紹介し、それぞれの特徴や使い方、選び方を分かりやすく解説します。
この記事はこんな人におすすめ!
- VRChatで全身トラッキング(フルトラ)を使いたい人
- Meta Quest 3をもっと活用したい中・上級VRユーザー
- トラッカー選びで迷っている初心者
- VIVE TrackerやHaritoraX、mocopiといった製品の違いが分からない人
- 配信・動画制作・モーションキャプチャにトラッカーを使いたい人
Meta Quest 3対応トラッカー完全ガイド:フルトラ環境の構築方法
Meta Quest 3のトラッキング機能とは?
Meta Quest 3は、内蔵カメラとセンサーによるインサイドアウト方式のトラッキングを採用しています。これにより、頭部と手の動きを高精度で追跡できますが、腰や足などの下半身の動きはカバーされません。そのため、全身の動きを再現するフルトラッキングを実現するには、外部トラッカーの導入が必要です。
外部トラッカーを使ったフルトラ環境の構築方法
Meta Quest 3でフルトラッキングを実現するには、以下の方法があります:
- PCVR接続:Virtual DesktopやAir Linkを使用して、Meta Quest 3をPCに接続します。
- SteamVRとの連携:SteamVRを通じて、外部トラッカーのデータをVRアプリケーションに反映させます。
これにより、VRChatなどのアプリケーションで全身の動きを再現することが可能になります。
Meta Quest 3で使えるおすすめ主要トラッカー一覧
VIVE Tracker(3.0 / Ultimate)

- 方式:アウトサイドイン(Lighthouse方式)
- 特徴:
- 高精度なトラッキングが可能
- プロフェッショナル向けの性能
- 必要機材:
- ベースステーション(Lighthouse)
- PCVR環境
- メリット:
- 精度が非常に高く、安定したトラッキング
- デメリット:
- 設置が複雑で、初期費用が高め
- 価格帯:
- トラッカー1個:約31,000円
- ドングル:約6,100円
- 備考:
- Ultimate版はインサイドアウト方式を採用し、ベースステーション不要で高精度なトラッキングが可能

一番おすすめの商品です!
Tundra Tracker


- 方式:アウトサイドイン(Lighthouse方式)
- 特徴:
- 小型・軽量で持ち運びやすい
- 省電力設計
- 必要機材:
- ベースステーション(Lighthouse)
- PCVR環境
- メリット:
- コンパクトで設置が容易
- バッテリー持ちが良い
- デメリット:
- 一部の動作で精度が劣る場合がある
- 価格帯:
- トラッカー1個:約20,000円前後
- 備考:
- VIVE Trackerよりも軽量で、頭部キャリブレーション用としても適している
HaritoraX2


- 方式:IMU(慣性計測装置)方式
- 特徴:
- 外部センサー不要で手軽に導入可能
- 有線版と無線版が選択可能
- 必要機材:
- PCVR環境
- メリット:
- コストパフォーマンスが高く、導入が簡単
- デメリット:
- 磁気センサーの影響で精度が不安定になることがある
- 価格帯:
- 約4万円
- 備考:
- VRChatなどのアプリケーションで広く使用されている
Uni-motion


- 方式:IMU(慣性計測装置)方式
- 特徴:
- 完全ワイヤレスで快適な使用感
- スマートフォン不要でセットアップが簡単
- 必要機材:
- PCVR環境
- メリット:
- セットアップが簡単で、持ち運びに便利
- デメリット:
- 初期設定にPCが必要で、追加トラッカーが必要な場合がある
- 価格帯:
- 基本セット:約25,000円前後
- 備考:
- 追加センサーやアクセサリーが豊富に用意されている
mocopi(ソニー製)


- 方式:IMU(慣性計測装置)方式
- 特徴:
- スマートフォンと連携してトラッキング可能
- 軽量で持ち運びやすく、手軽に導入可能
- 必要機材:
- 対応するスマートフォン
- メリット:
- 手軽に導入でき、初心者にも扱いやすい
- デメリット:
- 一部の動作で精度が劣る場合がある
- 価格帯:
- セット:約49,500円(税込)
- 備考:
- VRChatなどのアプリケーションでの使用が可能
以下は、Meta Quest 3で使用可能な主要なトラッカーの比較表です
トラッカー名 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
VIVE Tracker | 高精度なトラッキングが可能 | 精度が高く、プロフェッショナル向け | ベースステーションが必要で、設置が複雑 |
Tundra Tracker | 小型・軽量で持ち運びやすい | コンパクトで設置が容易 | 一部の動作で精度が劣る場合がある |
HaritoraX(有線/無線) | 外部センサー不要で手軽に導入可能 | コストパフォーマンスが高く、導入が簡単 | 磁気センサーの影響で精度が不安定になることがある |
Uni-motion | 完全ワイヤレスで快適な使用感 | スマートフォン不要でセットアップが簡単 | 初期設定にPCが必要で、追加トラッカーが必要な場合がある |
mocopi(ソニー製) | スマートフォンと連携してトラッキング可能 | 軽量で持ち運びやすく、手軽に導入可能 | 一部の動作で精度が劣る場合がある |
トラッカー導入のためのおすすめアクセサリー
フルトラッキング環境を快適に構築するためには、以下のアクセサリーが役立ちます:
ヘッドストラップ
- BOBOVR M3 Pro:5,200mAhのバッテリーを搭載し、長時間のプレイが可能。後部にバッテリーを配置することで、前後の重量バランスが均等になり、快適な装着感を実現しています。
- Zyber マルチアジャスト エリート ストラップ:60°のフリップアップ機能を備え、脱着が容易。メガネユーザーにも対応した設計で、快適な装着感を提供します。
フェイスパッドカバー
- シリコン製カバー:汗や皮脂による汚れを防ぎ、清潔に保つことができます。特に、Quest 3とQuest 3Sでは接顔部の形状が異なるため、機種に合わせたカバーの選択が重要です。
カウンターウェイト
- 後頭部用重り:ヘッドセットの前方に偏った重量を後方に分散させることで、首や肩への負担を軽減します。市販のアンクルウェイトなどを活用することで、手軽にバランス調整が可能です。
フルトラ環境構築の注意点とトラブル対策
フルトラッキング環境を安定して運用するためには、以下の点に注意が必要です:
トラッキング精度を保つための部屋の明るさ
適切な照明:トラッカーの精度を保つためには、部屋の明るさを適切に保つことが重要です。直射日光や暗すぎる環境は、トラッキング精度に影響を与える可能性があります。
壁面の工夫(ポスターやタペストリーの活用)
視覚的な特徴の追加:壁にポスターやタペストリーを配置することで、トラッカーが空間を認識しやすくなり、トラッキング精度の向上が期待できます。
トラッカーのキャリブレーション方法
定期的な再調整:トラッカーの位置がずれることを防ぐために、定期的なキャリブレーションが必要です。特にIMU方式のトラッカーでは、時間の経過とともに位置がずれることがあるため、注意が必要です。 VR Wave
まとめ:用途別おすすめトラッカーと選び方
目的や予算に応じて、以下のようなトラッカーの選択が考えられます:
- 初心者向け(コスト重視):HaritoraX(有線/無線)、Uni-motionなど。比較的安価で導入しやすい。
- 中級者向け(バランス重視):Tundra Tracker、mocopi(ソニー製)など。性能と価格のバランスが良い。
- 上級者向け(高精度・高機能):VIVE Tracker(Ultimate含む)など。高精度なトラッキングが可能だが、価格が高め。
各トラッカーの特徴を理解し、自分の用途や予算に合わせて最適なものを選択することが、快適なフルトラッキング環境の構築につながります。
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