はじめに|「フィルター交換、もう面倒くさい」を一発で解決する組み合わせ
写真でも動画でも、NDフィルターやPLフィルターは欠かせない存在です。しかし「レンズごとにフィルター径が違う」「動画と写真の切り替えで毎回フィルターを着脱するのが面倒」「複数レンズ分のフィルターを揃えるとコストが膨大になる」――こうした悩みを抱えているクリエイターは少なくありません。
そこで今回ご紹介したいのが、UURig ラピッドフィルターシステム 82mm、NiSi 可変NDフィルター TRUE COLOR VARIO 1-5stops(ND2-32)82mm、そしてH&Y ステップアップリング REVORING MarkII 67-82mmという3アイテムを組み合わせた、現状もっともスマートで実用的なフィルター運用システムです。
私自身ブロガーとして写真・動画を撮影する中でいくつもの組み合わせを試してきましたが、この3点セットは「面倒さの解消」「画質」「拡張性」のすべてを高い次元で満たしてくれる、間違いなく現時点でのベストアンサーだと感じています。
この記事はこんな人におすすめ
- 動画と写真を頻繁に切り替えて撮影するハイブリッド撮影派の方
- 複数のレンズを所有していて、フィルターを使い回したい方
- 可変NDフィルターを買いたいが、画質劣化やXムラが心配な方
- フィルター交換の手間を1秒でも短縮したいVlogger・YouTuberの方
- ジンバル撮影中にフィルターを素早く着脱したいシネマトグラファーの方
- フィルターまわりの装備を最小限・軽量化したい旅行・登山フォトグラファーの方
- 「結局どの組み合わせが正解?」と迷っている機材選びの結論を急いでいる方
結論:この3つを組み合わせると何が起きるのか
先に結論をお伝えします。この組み合わせを導入すると、撮影のワークフローが次のように変わります。
レンズ前面にREVORING MarkII(67-82mm)を取り付けておけば、フィルター径67〜82mmまでのレンズすべてに、たった1つで対応できます。その先にUURigのラピッドフィルターシステムを装着すれば、ワンタッチでフィルターを跳ね上げ・脱着可能。そして最終段にNiSi TRUE COLOR VARIOを載せれば、色被りの少ない高品質な可変NDで露出を自在にコントロールできる――というわけです。
つまり「1つの可変NDフィルターを、すべてのレンズで、ワンタッチ操作で使える」という理想形が完成します。
各製品の詳細レビューと選定理由
UURig ラピッドフィルターシステム 82mm|「フィルター跳ね上げ」という発想の転換

UURigのラピッドフィルターシステムは、フィルターを「外す」のではなく「跳ね上げる」という発想で生まれた、極めてユニークなフィルターアダプターです。
通常、ND off(フィルターなし)の状態で構図を確認し、撮影時にフィルターを装着する――という運用をすると、毎回ねじ込み式のフィルターを着脱する必要があり、これが意外と時間を取られます。特に動画と写真を交互に撮るスタイルでは、このひと手間が積み重なって機会損失につながります。
ラピッドフィルターシステムなら、フィルターを跳ね上げるだけで素の画が確認でき、また下ろすだけで撮影モードに戻れます。82mm径を選んでおくのがポイントで、これにより口径の大きい標準レンズや広角レンズにも余裕を持って対応できます。
NiSi 可変NDフィルター TRUE COLOR VARIO 1-5stops(ND2-32)82mm|可変NDの最適解

可変NDフィルターには「色被り」と「Xムラ」という2大課題があります。安価な可変NDだと、減光時に画面が緑や紫に転んだり、X字状の濃淡ムラが出てしまい、本来の作品性を損ねてしまうことがあります。
NiSiのTRUE COLOR VARIOは、独自のTRUE COLORテクノロジーにより色味の変化を極限まで抑え、さらにストッパーで可動域を物理的に1〜5ストップ(ND2〜32)に制限することで、Xムラが出る領域に入らない設計になっています。1〜5ストップという範囲は、屋外動画撮影でシャッタースピードを1/50に保つ用途、明るい屋外でのポートレート撮影での開放絞り運用など、もっとも使用頻度が高い領域をカバーしてくれる絶妙なレンジです。
なお、より広いレンジが欲しい方向けに上位の1-9stopsモデルも存在しますが、Xムラの出にくさ・実用域での画質を考えると、多くの方には1-5stopsの方が使いやすく、コストパフォーマンスも優秀です。82mm径を選ぶ理由は次のREVORING MarkIIとの組み合わせで明らかになります。
H&Y ステップアップリング REVORING MarkII 67-82mm|ステップアップリングの常識を変えた一品
REVORINGは、絞り羽根の原理を応用した可変式ステップアップリングです。67〜82mmの間で口径を無段階に調整できるため、67mm、72mm、77mm、82mmといった主要なレンズフィルター径すべてに、これ1つで対応可能。バッグの中で何枚もステップアップリングがジャラジャラ鳴る、あの煩わしさから解放されます。
そして「MarkII」では、初代モデルからの最大の進化点としてロック機構が追加されました。従来モデルでは装着後に締め付けが緩むと光漏れや脱落の不安がありましたが、MarkIIではしっかりロックできるため、ジンバル運用や縦位置撮影でも安心して使えます。
82mmフィルターを装着できる仕様にしておくことで、先述のNiSi 82mmフィルターやUURig 82mmシステムとシームレスに連携できます。
3つを組み合わせる「正しい順番」と装着方法
実際に運用する際の組み立て順序は次の通りです。
レンズ側から順に、①レンズ → ②REVORING MarkII(口径調整して装着)→ ③UURig ラピッドフィルターシステム → ④NiSi TRUE COLOR VARIOとなります。
REVORINGをレンズに装着するときは、レンズのフィルター径に合わせてリングを絞り込み、MarkIIならではのロック機構でしっかり固定。その先のフィルターネジ(82mm)にUURigのアダプター部を取り付け、フリップ部分にNiSiの可変NDフィルターを82mmねじ込みでセットします。
これで「どのレンズでも、ワンタッチでND on/offを切り替えられる、色被りの少ない可変ND撮影システム」が完成します。
この組み合わせのメリット|なぜ「最強」と言えるのか
第一のメリットは圧倒的な汎用性です。フィルター径の異なる複数のレンズを持っていても、フィルター本体は82mmサイズ1枚で済みます。これは経済的にも収納的にも非常に大きなアドバンテージです。
第二に撮影スピードの向上です。UURigのフリップ機構により、フィルターの着脱が文字通り1秒で完了します。動画から写真への切り替え、暗所への移動、構図確認など、あらゆる場面で撮影テンポが落ちません。
第三に画質の妥協がない点です。NiSi TRUE COLOR VARIOは可変NDとしてはトップクラスの色再現性を持ち、1-5stopsモデルはXムラのリスクが低い実用域に絞られています。ブログ用の作例から本格的な作品撮りまで、安心して使える品質です。
第四に機材の軽量化・最小化です。ステップアップリングを何枚も持ち歩く必要がなく、フィルターも基本的にこの1枚で完結。旅行やロケーションの多い撮影で大きな差が出ます。
注意点とデメリット
公平を期すために、デメリットや注意点もお伝えします。
NiSi TRUE COLOR VARIOは色被り・Xムラに優れていると評判ですが、焦点距離が広角側になるほどムラのリスクは上がります。超広角レンズ(14mm前後など)で5ストップ近くまで減光すると、ごくわずかにXムラの兆候が見える場合があります。標準〜中望遠域では実用上ほぼ問題ありません。
また、REVORING MarkIIをワイド端の広角レンズで使う場合、ケラレ(四隅の暗さ)が出るかどうかは事前にテストしておくと安心です。82mm径まで広がるため通常は問題になりませんが、極端な超広角では注意してください。
UURigのラピッドフィルターシステムは便利な反面、フリップ部の厚みが少し増えるため、こちらも超広角レンズではケラレに注意が必要です。
実際の使用シーン別おすすめ用途
旅行Vlog撮影では、レンズを付け替えるたびにフィルターを買い直す必要がなくなり、荷物も最小化できます。屋外ポートレートでは、明るい日中でも開放F値での背景ボケを楽しめます。風景動画では、シャッタースピードを1/50に固定したまま絞りを自由にコントロールでき、滑らかなモーションブラーを得られます。商品撮影や物撮りでは、ND on/offの切り替えがフリップ一発で済むため、テンポよくカット数を稼げます。
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜ82mm径で揃えるのが最適なのですか?
A. 多くのフルサイズ用標準ズーム(24-70mm F2.8など)や大口径単焦点が77mmや82mmフィルター径を採用しているため、82mmを基準にしておけば最大口径のレンズまでカバーできます。REVORING MarkII 67-82mmと組み合わせれば、67mmから82mmまでのほぼすべての主要なレンズ径に対応可能です。
Q2. NiSi TRUE COLOR VARIOの1-5stopsと1-9stopsはどちらを選ぶべき?
A. 写真・動画の実用域を重視するなら1-5stopsが断然おすすめです。Xムラの出る領域に物理的に入らない設計のため、安心して使えます。極端に明るい環境で長秒露光をしたいなど特殊な用途がある場合のみ、1-9stopsを検討してください。
Q3. REVORING MarkIIと初代REVORINGの違いは?
A. 最大の違いはロック機構の有無です。MarkIIは装着後に確実に固定できるため、ジンバルや縦位置撮影、激しい動きを伴う撮影でも安心して使用できます。新規購入なら迷わずMarkIIを選んでください。
Q4. UURigのラピッドフィルターシステムは重くないですか?
A. アダプター単体は軽量で、レンズフードの代わりに使えるくらいのサイズ感です。ただし可変NDフィルターを装着すると当然その分の重量は増えます。ジンバル運用時はバランス調整を再度行うと良いでしょう。
Q5. 広角レンズでケラレは発生しますか?
A. 標準〜中望遠域ではほぼ問題ありません。超広角(16mm以下程度)で使用する場合は、事前にテスト撮影することをおすすめします。少しでも不安があれば、広角時は外す運用が安全です。
Q6. PLフィルター(偏光フィルター)も併用できますか?
A. 可能です。NiSiやH&YからもPL一体型の可変NDや、REVORINGに装着できるマグネットPLが用意されています。組み合わせの拡張性も高いシステムなので、撮影スタイルに合わせて追加していけます。
Q7. iPhoneやスマホでも使えますか?
A. スマホ用のフィルターアダプター(クリップ式やケース型)を別途用意すれば物理的には使用可能ですが、基本的にはミラーレス・一眼カメラユーザー向けのシステムです。スマホメインの方は専用のスマホ用可変NDを検討してください。
まとめ|フィルター運用の正解は「揃える」ではなく「賢く繋げる」こと
UURig ラピッドフィルターシステム 82mm、NiSi 可変NDフィルター TRUE COLOR VARIO 1-5stops 82mm、H&Y REVORING MarkII 67-82mmの3点セット。これは単なる「便利アイテムの寄せ集め」ではなく、フィルター運用の哲学そのものをアップデートする組み合わせです。
フィルターをレンズごとに揃えるのではなく、ハブとなる規格(82mm)に集約する。着脱ではなくフリップで切り替える。色被りやムラの少ない高品質な1枚を使い回す。この3つの発想転換によって、撮影現場のストレスは劇的に減り、創作に集中できる時間が増えます。
機材投資の優先順位に迷っているなら、ぜひこの組み合わせから検討してみてください。一度この快適さを体験すると、もう従来のフィルター運用には戻れないはずです。



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